うつが改善する仕組み

 SIMT(自己洞察瞑想療法)は、静かなところでおこなう瞑想(基本的自己洞察)と、日常活動をしている時の感覚や感情、思考を観察する練習(行動時自己洞察)によって、傷ついた脳の機能を回復させるとともに、自分自身を客観的に観察する力を養う事ができます。

 

 自己洞察を伴う瞑想は、自己観察機能を担う脳の背内側前頭前野を活性化させ、当該部位の回復可能性が高まります。

 

 うつ病を改善させるという目的を持った行動(実践)によって、脳内のワーキングメモリ機能を担う背外側前頭前野及び帯状回(認知領域)という部位が活性化され、当該部位の回復可能性が高まります。

 

 また、帯状回には認知領域の他に情動領域(怒りや不安等に関わる)があり、ワーキングメモリ機能を担う認知領域を活性化させると、その相反関係にある情動領域は抑制されることとなり、感情調節機能を有する帯状回の機能回復が期待できます。

 

 そして、静かなところでおこなう瞑想は交感神経を抑制し、副交感神経が優位な状態をつくり出すので、ストレスホルモンの分泌が減少し、脳神経修復・再生の働きをする、BDNFといわれる脳由来神経栄養因子が脳機能の回復を進めていくといわれています。

 

 このような仕組みで、自己洞察瞑想療法の実践が脳の機能回復を進めていると考えられているのです。